研究

2012年更新

研究

画像の特徴量抽出 (2011 年〜)

画像検索に必要な特徴量を取り出す研究です.

プログラムの自動採点システムの構築 (2008 年〜)

情報オリンピックなどのコンテストで選手が提出したプログラムを自動的に実行し計算時間やメモリの消費量を計測するシステムの構築を行う研究です.不正なプログラムからシステムを守るのは当然ながら,より幅広い問題に対応するシステムを作るのが目標です.

関連論文

  • Kentaro Imajo, "Contest Environment Using Wireless Networks: A Case Study From Japan," Olympiad in Informatics 5, 26―31, 2011.

オプティカルフローを用いた降水短時間予報 (2011 年)

複数の過去画像からマッチングを行い現在の雨域の動きを推定し,得られた動きから今後の動きを予測するアルゴリズムを開発し,プログラムの実装を行いました.その結果,気象庁の予報であるナウキャストと比較し,1 ミリ以上の雨の有無についての約 25 % 予測精度を改善することができました.また,計算速度が十分に速いことから,より細かなメッシュでの予報を 1 分毎にできるようになりました.
図 1: 平成 23 年 1 月 30 日 0 時 0 分の
雨雲レーダーの画像
図 2: 平成 23 年 1 月 30 日 0 時 55 分の
雨雲レーダーの画像
図 3: 平成 23 年 1 月 30 日 0 時 55 分の
ナウキャストによる予報
図 4: 平成 23 年 1 月 30 日 0 時 55 分の
提案手法による予報
(灰色は 0 分のレーダー画像で外側にあった地点の雨の強さを参照していることを表す)
図 1 の画像を元に提案手法を用いて 55 分後の予報を行った結果が図 4 となり,同じ時刻に行われた気象庁によるナウキャスト予報 (図 3) と比較して,実際の予報 (図 2) と雨域が一致する部分が多いことがわかります.これは,気象庁の予報が局所的な雨域の動きを考慮に入れていないために,雨域が山を越えられないという現象や日本海側と太平洋側で雨域の動きに大きな差があることを検出できないことが原因と考えられます.

当研究で用いたオプティカルフローの検出は従来のオプティカルフロー検出アルゴリズムでは十分に精度が得られなかったため,新たなアルゴリズムを考え実装しました.このアルゴリズムでは,ステレオカメラで撮影した 2 枚以上の画像からオプティカルフローを検出し,それを内挿および外挿することにより,あたかも立体の情報が与えられたかのように画像を扱うこともできます.
図 5: 左から見た画像
図 6: 右から見た画像
図 7: 図 5 から図 6 への 3 倍の距離を図 6 から右に外挿した画像
図 5 はステレオカメラの左側のレンズから撮った画像であり,図 6 は右側のレンズから撮った画像です.これらの画像を用いて図 6 の画像上でオプティカルフローを検出し,得られたオプティカルフローをさらに 3 倍外挿することによって得られる画像が図 7 のようになります.また,内挿・外挿を様々な距離で行うことにより [オプティカルフローを用いて生成した GIF アニメーション] のような動画を得ることもできます.

関連論文

  • 今城 健太郎, 長谷川 剛, 谷口 義明, 中野 博隆, "オプティカルフローを用いた降水量の短時間予報," 電子情報通信学会技術研究報告 110(455), 93-98, 2011.

連続ウェーブレット変換の高速計算法 (2009 年〜)

関連論文

  • 今城 健太郎, "連続ウェーブレット変換の高速計算法," 日本応用数理学会 2009 年度年会予稿集, 375-376, 2009.